[読み/英語]
やしなうところをもってそのやしなうところをがいせず
[文章内容]
衣食住や家畜などは、生活の手段として大事であるが、それを得ることは人生の目的ではない。身体(命)を失ったら人生もないから、衣食住のために身体を害することはしないという意。
[内容説明]
中国の牛欠という学者が、道中で追いはぎに出会い、身ぐるみはがされ牛車まで取られても平然としていたので盗人がそのわけを聞くと牛欠がそのように答えたという(「列子」)。また、大王亶父(たんぽ)が、夷狄の侵略を受けた時、代償として皮帛や珠玉を与えても承知しなかったので、「彼らが欲しいのは土地だ。土地を守ろうとして戦えば人民の命を取る結果となる。養う所(土地)を以って其の養う所(人民)を害せずという言葉があるので、ここを去ろう」といったという
[出典]
『荘子』『淮南子』
[参照先リンク]
http://kotowaza.jitenon.jp/[参照図書]
『故事ことわざ辞典』 旺文社