WEBデザイン・開発講義WEB Design&Development Lecture

ネットワーク構成方法とネットワークコマンドの基本操作

『Windows』のネットワーク構成方法とネットワークコマンドの基本操作

インターネット接続のためのネットワーク構成方法とネットワークコマンドの基本操作

『ネットワーク』の基礎技術※画像クリックで拡大表示(リンク)

  • 「インターネットにおける接続形態と技術」の概略
    「インターネットにおける接続形態と技術」の概略
ネットWEB技術内容
WAN公衆回線接続 ・ナローバンド  … 電話回線(56Kbps MODEM間)、
          ISDN(64/128Kbps TA間)
・ブロードバンド … FTTH(光ファイバー)、
(最高100Mbps)  ADSL/VDSL(メタル回線)、
          CATV(同軸ケーブル)
LAN通信接続 ・有線 … 10/100/1000 Mbps
・無線 … 11/54/300 Mbps
OSI参照モデル
(7 Layer)
アプリケーション層:
ユーザーにサービスを提供する
「メール、Webブラウザ」
プレゼンテーション層:
データの表現形式をきめ、相互に変換する
セッション層:
プログラム同士が仮想的な経路を確立する
トランスポート層:
性格で効率の良い通信環境を提供する
「TCP,UDP」
ネットワーク層:
ネットワークを越えたホストとホストの通信を実現
「IP,Router」
データリンク層:
物理的な回線を使いホスト同士の直接的な通信を実現
「Ethernet,Switching-HUB」
物理層:
ケーブルや信号の電気特性を決める
「FDDI,1000BASE-TX」
インターネットの記述仕様 ・HTML :Hyper text Markup Language
・DHTML:Dynamic HTML(DOM:Document Object Modelをスクリプトで操作し動的表示)
・XML :eXtensible Markup Language (データと表示方法が分離された記述言語)
・XHTML:eXtensible HTML (HTMLをXML仕様で再構築したもの)
・C-HTML:Compact HTML (iモード携帯電話やPDA用)
・CSS :Cascading Style sheets (表示文字、ボックス、カラー等の属性を定義)
インターネットのURL インターネットのURL
プロトコル サーバー名 ドメイン名 パス名
Computer Layer構造【使う人側】
アプリケーションソフト(ブラウザ他)
プログラミング言語(JAVA,C,PHP,Perl等)
ミドルウェア(Webサーバーソフト、DB、メーラー)
OS(Operating System) + ドライバー
ファームウェア(Firm Ware)
ハードウェア(Hard Ware)
【物理的な機器側】
Webサーバソフト ・Windows系 … IIS,Apache
・UNIX系   … Apache
・MAC系   … Mac OS-X server
Webコンテンツ作成ソフト ・HTMLジェネレータ … Dreamweaver,GoLive他
・HTML言語(クライアント側) … Javascript,JSON
・スクリプト言語 … PHP,Perl,ASP,JAVA(JSP)
・データベース言語 … MySQL,Oracle,SQL,DBI
・画像(ラスター)系 … Photoshop,Fireworks
・画像(ベクター)系 … Illustrator,Freehand
・アニメーション系 … Flash
・映像(制作)系 … Premiere,AfterEffects
・動画系 … Quicktime,WindowsMediaPlayer,RealOne
・ドキュメント系 … Acrobat,Excel,Word
  • LANにおけるトポロジー
    LANの配線方法や機器の接続方法などの物理的構造をトポロジーとよび、「バス型」「リング型」「スター型」の3種類がありますが、最近は、ほとんど高速通信対応している「スター型」です。
    • 「バス」型 … 1本の線に接続する形態で、1度敷設すると再配置が難しい。「例:Ethernetの10BASE5、10BASE2など」 LANにおけるトポロジー「バス」型
    • 「リング」型 … 1本の線をリング状にして接続し、1ヶ所で障害が発生すると全体に影響する。「例:IBMのToken Ringなど」 LANにおけるトポロジー「リング」型
    • 「スター」型 … 集配装置(HUB)に接続してスター状の形態で、配線の変更は容易で、障害が発生しても全体に影響しない。「例:HUB,Ethernetの1000BASE-Tなど」 LANにおけるトポロジー「スター」型
      HUBを下層のHUBに接続して複数のスター型にすることも可能で、HUBとHUBを接続する形態を「カスケード」と呼びます。
  • ノードとMACアドレス
    ネットワーク上に接続されるパソコン、プリンタ、サーバー、ルーターなどの通信機器すべてを「ノード(node)」といいます。各ノードには、「NIC」(Network Interface Card)が必要です。
    パケットを転送するためには世界中で競合が起きないように、「NIC」上には、48bitのROMで、世界中で唯一の番号である「MAC」(Media Access Control)アドレスを持ちます。MACアドレスは、24bitのIEEEが決めたものと24bitの装置メーカーが設定したものから成ります。
  • インターネットの7レイヤー対応
    インターネットは、7レイヤーの5~7層をまとめてアプリケーション層と呼んでおり、DNSHTTPFTPPOP3SMTPSNMPTELNETなどがあります。
    4層のトランスポートのTCPと3層のネットワークのIPで「TCP/IP」のプロトコルでパケット通信し、7レイヤーの1,2層のLAN(Ethernet等)やWANを利用する構成です。
  • 「DNS」の仕組み
    「Domain Name System」の略で、インターネットにおけるドメイン名をIPアドレスに対応付ける名前解決の仕組みです。個々のネットワークに配置されたネームサーバは、自分の管理するネットワークのコンピュータのドメイン名とIPアドレスの対応表を持っています。
    ドメインの名前解決は、「ルートサーバ」(世界で13台)を頂点とした木(ツリー)構造になっていて、「.」分割された後ろの項目からの行われます。例えば、総務省のURL「www.soumu.go.jp」のIPアドレスを解決する順は、「ルートDNS」→「jp」(日本)→「go.jp」(政府機関)→「soumu.go.jp」(総務省)→「www.soumu.go.jp」(総務省DNS)となります。
    ドメイン名前解決の処理手順
  • IPアドレスの設定
    インターネットのWEBサイトを開設するには、世界中で固有のアドレスを取得する必要があり、WAN側にあるのでグローバルIPアドレスと呼びます。逆にLAN側にあるものをプライベートIPアドレスで個人が自由に設定することができます。
    • サブネットマスクの設定 … IPアドレスに対してネットワークアドレスとホストアドレスに分割するため、マスキングパターンを設定してします。またルーターで設定し、LAN内の障害発生時に迂回経路などのルーティングを実現します。
    • IPv4アドレスの選択 … ネットワークアドレスとホストアドレスの分割方法(サブネットマスクで設定)でクラスA(大規模ネットワーク向け)、クラスB(中規模ネットワーク向け)、クラスC(小規模ネットワーク向け)、CIDRに分類されます。
      分類サブネットマスクネット
      ワーク数
      ホスト(IP)数(
      クラスA255.0.0.0/812816,777,216
      クラスB255.255.0.0/1616,38465,536
      クラスC255.255.255.0/242,097,152256
      CIDR255.255.255.192/268,388,60864
      (注)上記のCIDRは、先頭から26bitがONの例
      「xxx.xxx.xxx.xxx/24」などの「/xx」がつくものはプレフィックス表示といい、サブネットマスクの先頭から24bitがONの状態でホスト数を表し、残りの8bitがOFF状態で端末数(IP数)を表現していますので「/24」は「256」個です。
      :先頭(ネットワークアドレス)と終端(ブロードキャストアドレス)実質ホストに割り当てできないので、「-2」の減算が必要です。
    • ポート番号 … 通信パケットには、IPアドレスやMACアドレスの他にポート番号が付加されています。あれかじめ決められた「ウェルノウンポート番号」があります。
      ポート番号プロトコル内容
      20 / 21FTPファイル転送
      23Telnet遠隔操作端末
      25SMTPメール送信
      53DNSドメイン名前解決
      80HTTPホームページのハイパーテキスト転送
      110POP3メール受信
      143IMAPメール受信
      161SNMPネットワーク管理
    • DHCPの設定 … 「Dynamic Host Configuration Protocol」の略で、あらかじめ設定されたプライベートIPアドレスの範囲から未使用のIPアドレスを自動的に割り振るサービスを提供するプロトコルで、必要とするIPアドレス数を「ルーター」で設定します。
  • 「JPRSのWHOISサービス」
    IPアドレスやドメイン名の検索をするには、JPRS(日本レジストリサービス)のWHOISサイトを利用します。
    実際に「総務省のドメイン名 … soumu.go.jp」を検索して、ネームサーバーなどの登録内容を確認しましょう。
    JPRSのWHOISサービスの利用例
  • ルータの「IPマスカレード」機能
    ルータにより、インターネット(WAN)側にグローバルIPアドレス、ローカル(LAN)側にプライベートIPアドレスを設定して、少ないグローバルIPアドレスに対して多くのプライベートIPアドレスを関連付けることが一般的です。
    IPマスカレード」は、1個のグローバルIPアドレスと複数の「プライベートIPアドレス+プロトコル(TCP or UDP) +ポート番号」を対応づけて、複数のコンピュータが同時に、同じグローバルIPアドレスを使って接続できる機能です。
    それに対して、「NAT」(Network Address Translation)は、1個のプライベートIPアドレスに対し、インターネットに接続するときだけ、1個のグローバルIPアドレスを割り当てて利用する機能です。
    ルータの「IPマスカレード」機能
  • 無線LANの選択 … 無線LAN規格は、IEEE 802.11a/b/g/nがあり、無線LANルータ選択は、最新の「IEEE 802.11n」が高速で良い。
    規格通信速度周波数帯電波干渉特徴
    11n300 Mbps2.4GHz 5.2GHzあり高速ハイビジョン、光通信用
    2.4GHz(11b,11g)、5.2GHz(11a)と互換性
    11a54 Mbps5.2GHz少ない電波干渉に強く、ホームネットワーク環境用
    11g54 Mbps2.4GHzあり対応機器が多く、家電、パソコン、ゲーム機と同時に接続(11bと互換性)
    11b11 Mbps2.4GHzありスピードは遅く、電波干渉にも弱い
  • SOHOのLANネットワーク構成例
    1個の「グローバルIPアドレス」に対するルータの設定で「IPマスカレード」を利用して「プライベートIPアドレス」の関係付けし、DNSサーバやWEBサーバ、メールサーバの接続を設定します。サーバ側には2枚の「NIC」ボードを設置し、社内LANアクセスと外部からのWEBアクセスを効率化・セキュリティ確保を図っています。
    DHCPの設定」は、「198.168.0.2~192.168.0.63」の範囲にしてデジタルテレビを接続し、ブルーレイレコーダーとWindows-7パソコンを「DLNA」接続して動画の表示などを利用できる環境にした事例です。
    「グローバルIPアドレス」と「プライベートIPアドレス」の設定例

インターネット(TCP/IP)の設定

  • パソコンのネットワーク設定(Windows 7の場合)
    • 「ネットワークと共有センター」の起動 … LANのインターネットワークの設定は、「スタート」→「コントロールパネル」→「ネットワークと共有センター」をクリックします。
      「ネットワークと共有センター」で「ローカルエリア接続」をクリック
    • ローカルエリア接続の状態 … 「プロパティ」ボタンをクリック。
      ローカルエリア接続の状態の操作
    • ローカルエリア接続のプロパティ … 「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)」を選択して、「プロパティ」ボタンをクリック。
      ローカルエリア接続のプロパティの操作
    • インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4) … 「DHCP」を利用する場合は、「IPアドレスを自動的に取得する」をチェックする。
      インターネット(TCP/IPv4)のDHCP利用の操作
    • インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4) … 「IPアドレス」を設定する場合は、「次のIPアドレスを使う」をチェックして、「詳細設定」ボタンをクリックする。
      全ての設定が終了した場合は、設定内容が表示されて内容を確認して、「OK」ボタンをクリックすると反映されます。
      インターネット(TCP/IPv4)のIPアドレス設定の操作
    • TCP/IP詳細設定の「IP設定」… IPアドレス、サブネットマスク、ゲートウェイに対して、「追加」「編集」「削除」ボタンをクリックして、追加変更削除の操作をします。
      TCP/IP詳細設定の「IP設定」の操作
    • TCP/IP詳細設定の「DNS」 … 「追加」ボタンをクリックして、追加したい「DNS」のIPアドレスを入力します。最大4個まで可能で最上部のIPアドレスが「優先DNS」、次が「代替DNS」となるため、「対象IPアドレス」を選択状態で「↑」と「↓」ボタンで移動させます。
      TCP/IP詳細設定の「DNS」の操作
    • TCP/IP詳細設定の「WINS」 … LAN接続されている「Windowsファイルサーバ」を利用するときに、そのIPアドレスを設定します。
      TCP/IP詳細設定の「WINS」の操作
  • 「DLNA」のLAN環境づくり … デジタルテレビやブルーレイビデオレコーダーとのネットワーク:「DLNA」の接続と対応ソフトは、Windows-7の場合、explolerで「ネットワーク」を開くと、DLNA接続対応している「メディア機器」の「デジタルビデオ」「ブルーレイビデオレコーダー」などが表示されます。 DLNA接続対応している「メディア機器」の表示
    その中から「ブルーレイレコーダ」をクリックすると「Windows Media Player Ver.12」のビデオ一覧が表示でき、タイトル項目を右クリックで「リモート再生」を選択するとデジタルテレビにビデオ表示できます。
    「Windows Media Player Ver.12」のビデオ一覧表示
    他には、SONYの「VAIOホームネットワークビデオプレーヤー」などを利用するとパソコンに「ブルーレイレコーダ」のビデオを表示することができます。
    SONYの「VAIOホームネットワークビデオプレーヤー」

ネットワークコマンド基本操作

  • ネットワーク用のコマンド操作
    代表的なネットワークコマンドについて理解して、ネットワークの設定のミスや故障診断に利用します。コマンドの後にスペースで区切り「/?」のパラメータは、そのコマンドのヘルプ表示ができます。(下記に「ping」のヘルプ)
    ネットワークコマンドの「ping」のヘルプ表示
    • 「ping」 … IPネットワークの確認
      pingは、接続、到達可能性、名前解決のトラブルシューティングに使用される主要な「TCP/IP」コマンドです。
      -a」のオプションを付けると宛先 IP アドレスで逆引き名前解決を実行するように指定します。成功すると、対応するホスト名が表示されます。
      例「ping -a www.soumu.go.jp」
      ネットワークコマンドの「ping」の操作例
    • 「ipconfig」 … TCP/IP構成の表示及び更新
      現在のすべてのTCP/IPネットワーク構成値を表示し、DHCP (動的ホスト構成プロトコル) と DNS (ドメイン ネーム システム) の設定を更新します。
      /all」のオプションを付けるとすべてのアダプタの完全なTCP/IP構成を表示します。このパラメータを指定しない場合は、各アダプタの IPv6アドレスまたは IPv4アドレス、サブネットマスク、およびデフォルトゲートウェイの値のみが表示されます。
      例「ipconfig /all」
      ネットワークコマンドの「ipconfig」の操作例
    • 「tracert」 … データ転送ルートの確認
      インターネット制御メッセージプロトコル (ICMP) エコー要求メッセージまたは ICMPv6 メッセージに、段階的に増加する Time to Live (TTL) フィールド値を設定して宛先に送信することで、宛先へのルートを判断します。
      -d」のオプションを付けると中間にあるルーターのIPアドレスをそれらの名前に解決しないようにします。これにより、tracert の結果の表示が高速になります。
      例「tracert -d www.soumu.go.jp」
      ネットワークコマンドの「tracert」の操作例
    • 「nslookup」 … DNSネーム・サーバー情報の表示
      DNSのインフラストラクチャの診断に使用できる情報を表示します。対話モードと非対話モードの2つのモードがあります。「nslookup」と入力した後、対話モードとなり「help」を入力するとヘルプ表示ができます。これらのオプションの完全なリストは、" set all " と入力することにより取得できます。終了は、「exit」と入力します。
      例「nslookup www.soumu.go.jp 192.168.0.101」
      ネットワークコマンドの「nslookup」の操作例
      対話モードの操作で「既定のサーバー: UnKnown」と表示された場合は、DNSとして設定しているIPアドレスの逆引きができないため、LAN接続のDNSを指定する「server xxx.xxx.xxx.xxx」のオプションコマンドを入力して、「www.soumu.go.jp」のサーバのIPアドレスを確認しています。

ネットワークの補足説明

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