WEBデザイン・開発講義WEB Design&Development Lecture

パソコン基本操作のコマンドプロンプト操作

「パソコン基本操作」のコマンドプロンプト操作

Windowsのコマンドプロンプトのルール理解と基本的な操作の習得

「シェル」とコマンドプロンプト操作※画像クリックで拡大表示(リンク)

  • 「シェル」と「コマンド」とは、
    一般的に、クライアント・ユーザーとOSカーネル(核)とは、CUI(Charactor User Interface)又はGUI(Graphical User Interface)のシェル(Shell:殻)を通して、コマンド(command:操作命令)でやり取りする。
    シェルの主たる用途は、他のプログラムを起動することで、ディレクトリの中身を見るなどの追加機能を備えていることが多い。
    Windows OSにおける「シェル」と「コマンド」の概念
  • 「コマンドライン」や「コマンドプロンプト」は、CUIによる操作を言い、「Windows Explorer 」はファイル管理機能にアクセスするGUIの代表的なものです。
  • 『コマンドプロンプト』の起動方法は、
    「Windowsキー」+Rキーを押すと、『ファイル名を指定して実行』が表示され、入力欄で「cmd」を入力または確認し、「OK」ボタンをクリックして起動します。
    または、「スタート」ボタン→「コマンドプロンプト」項目をクリックして起動します。
    『コマンドプロンプト』の起動方法
  • Windows7以降で、「管理者として実行」する場合は、
    『コマンドプロンプト』で通常の権限にしている場合に「管理者として実行」したい場合は、右クリックしてポップアップメニューを出し、「管理者として実行(A)」を選択して実行する。
    『コマンドプロンプト』の「管理者として実行」する場合
  • 起動したコマンドプロンプトの画面
    起動したコマンドプロンプトの画面

「コマンドプロンプト」環境の設定変更

  1. 「コマンドプロンプト」環境を変更するには、
    左上にある「コマンド設定」ボタンをクリックして、『プロパティ』を選択します。
    「コマンドプロンプト」環境を変更で『プロパティ』を選択
  2. 「コマンドプロンプト環境設定」のダイアログを表示
    「レイアウト」タブから設定を行います。設定内容は、「画面バッファーのサイズ」の「幅」:120、「高さ」:5000にし、「ウインドウのサイズ」の「幅」:120、「高さ」:36にします。
    「コマンドプロンプト」環境の「レイアウト」タブ設定
  3. 「コマンドプロンプト」の「オプション」タブを設定
    「オプション」タブから『編集オプション』設定を行います。「簡易編集モード」「挿入モード」にチェックを入れると、「コピー&ペースト」が操作できます。
    「コピー」するときは、文字列をドラッグして、ドラッグの下位置で右クリックするとコピーできます。
    「ペースト」は、右クリックすると最終行のある位置からペーストされます。
    「コマンドプロンプト」環境の「オプション」タブ設定
  4. 「コマンドプロンプト」の「画面の色」タブを設定
    自分に合うように画面の色を変えたいとき、「画面の色」タブから文字の色と背景色の設定を行います。設定内容の例は、「画面の文字」をチェックして、下欄にあるカラーパレットから選択します。(又は、選択した色の値の入力:RGBごと「0~255」の範囲)
    同様に「画面の背景」を選択して、カラー選択します。最後に「OK」ボタンをクリックすると設定されます。
    「コマンドプロンプト」環境の「画面の色」タブ設定
  5. 「コマンドプロンプト」の変更結果
    「コマンドプロンプト」の変更結果

コマンド記述の主なルール

コマンド説明
ディレクトリ、パスの表現
「/」「¥」ディレクトリ、パスの区切り(深度)
ディレクトリは、[ドライブ:][パス」の形式で表現
「.」カレントディレクトリ(現在の位置)を表す。
「..」1つ上のディレクトリを表す。
ワイルドカード
「*」任意の文字列に一致
例えば、「*.pdf」は、拡張子がpdfのものすべてを示す
「?」任意の1文字に一致
リダイレクション
「<」コマンド < 入力ファイル名
「>」コマンド > 出力ファイル名
「>>」コマンド >> 出力ファイル名
ファイルのアペンド追加
「2>」コマンド 2> 出力ファイル名
コマンドの標準エラーへの出力内容を(コンソールでなく)ファイルに出力する。
「2>&1」コマンド > 出力ファイル名 2>&1
コマンドの標準出力および標準エラーへの出力内容を同じファイルに出力する。
「|」コマンドA | コマンドB
パイプ:コマンドAの標準出力装置への出力内容をコマンドBの標準入力として受け渡す機能
コマンド区切り、特殊文字の付加
「;」「,」コマンドのパラメータを区切るときに使います。
「&」複数のコマンドを連続して実行できる。
(例)dir zzz & dir foo
→dir zzzが成功しても失敗してもdir fooを実行
「&&」先のコマンドが成功した(0のコードを返した)場合だけ後続のコマンドを実行する。
(先のコマンドが失敗した場合にそこでコマンド実行を停止する)
(例)dir zzz && del zzz
→dir zzzが成功したときだけdel zzzを実行
「||」先のコマンドが失敗した(0以外のコードを返した)場合だけ後続のコマンドを実行する。
(例)dir zzz || echo fail
→dir zzzが失敗するとfailと表示
「( )」複数のコマンドを1つの固まりにして扱える。主にif文やfor文で使用。
(例)(dir zzz & dir foo)
特殊文字の前に「^」特殊な文字を出力するには「^」(ハット)でエスケープします。(例:echo ^|)
特殊な文字は、& < > [ ] { } ^ = ; ! ’ + , ` "
終りに「^」コマンドが次の行に続いていることを表す。(大量のパラメータ記述などで使用)
(例)dir /b ^
先頭に「@」そのコマンドは画面に表示されない。
(例)@echo off
コンソールのEOFコンソール『CON』からの入力の場合、EOF(終了コード)は、「ctrl+Z」入力してEnterキー

「コマンド」仕様と利用例

  1. コマンド一覧は、「help」コマンドで表示されます。
  2. 「コマンドプロンプト」の[ドライブ:][パス]内容は、
    ファイルシステムの『絶対パス・相対パス指定』ページを参照下さい。
  3. ファイル内容表示のコマンド「TYPE」の利用例
    コマンドプロンプトを起動して、「CD ¥user」でカーレントディレクトリを移動して始めます。
    TYPE [ドライブ:][パス]ファイル名」のコマンド形式であるので、『TYPE con>test.txt』コマンドを入力して、 コンソールから入力したデータを「test.txt」ファイルに出力する例です。入力を終了したい場合は、「ctrl+Z」キーを入力して、Enterキーで「TYPE」コマンドが終了します。
    その後、出力ファイルをコンソールに表示「TYPE test.txt > con」コマンドを入力するとファイル内容が表示されます。
    「コマンドTYPE」で、入力内容をファイル出力とファイルから表示
  4. ファイルのコード変換「CHCP [nnn]」の利用例
    「CHCP [nnn]」は、「コード ページ番号を指定」で、[nnn]の値が「ShiftJIS:932、UTF-8:65001」で省略値が「ShiftJIS」です。
    ・「START /WAIT アプリケーション」コマンド:「アプリケーションを起動し、それが終了するまで待機する」
    ・「CMD /C 文字列」コマンド:「/C:"文字列"に指定されたコマンドを実行した後、終了」「/U:内部コマンドの出力結果をUnicodeでパイプまたはファイルに出力」
    を利用します。
    START /WAIT CMD /C CHCP 65001 ^& ^( SET /P x=""^<nul ^& CMD /U /C TYPE test_utf8.txt ^) ^>test_unicode.txt』コマンドにより、UTF-8コードで「UTF-8」ファイル読み込みUnicodeで「UNICODE」ファイルに出力します。(「SET /P」コマンドでUNICODE『BOM』処理)
    START /WAIT CMD /C CHCP 932 ^& CMD /C TYPE test_unicode.txt ^>test_sjis.txt』コマンドにより、ShiftJISコードで「UNICODE」ファイルを「ShiftJIS」ファイルに出力します。
    「コマンドCHCP」で、ファイルのコード変換とファイルから表示

「ファイル関連のコマンド」の仕様

コマンド説明
「cd」「chdir」現在のディレクトリを変更したり、ディレクトリ名を変更したりします。
CD [/D] [ドライブ:][パス]
現在のディレクトリだけでなく、現在のドライブも変更するには /D オプションを使用
「dir」ディレクトリ中のファイルとサブディレクトリを一覧表示します。
DIR [ドライブ:][パス][ファイル名] 〔オプション〕
「/A」:指定された属性(「D/R/H/A/S/I/L/-」)のファイルを表示。
「/B」:ファイル名のみを表示 (見出し、要約なし)。
「/C」:ファイルサイズを桁区切り表示。
「/D」:/W と同じで、ファイルを列で並べ替えた一覧を表示。
「/L」: 小文字で表示。
「/N」:ファイル名を右端に表示する一覧形式。
「/O」:ファイルを並べ替えて表示。ソート順(「N/S/E/D/G/-」)指定あり
「/P」:1画面ごとに停止して表示。
「/Q」:ファイルの所有者を表示。
「/R」:ファイルの代替データ ストリームを表示。
「/S」:指定されたディレクトリおよびそのサブディレクトリのすべてのファイルを表示。
「/T」:どのタイムフィールド(「C/A/W」)を表示するか、または並べ替えに使用するかを指定。
「/W」:ワイド一覧形式で表示。
「/X」: MS-DOS 形式以外のファイル名に対する短い名前を表示。
「/4」:4つの数字で年を表示。
「tree」ドライブやパスのフォルダー構造を図式表示します。
TREE [ドライブ:][パス] [/F] [/A]
「/F」:各フォルダーのファイル名を表示します。
「/A 」:拡張文字ではなく、ASCII 文字で表示します。
「md」「mkdir」ディレクトリを作成します。
MD [ドライブ:]パス
「rd」「rmdir」ディレクトリを削除します。
RD [/S] [/Q] [ドライブ:]パス
「/S」:指定されたディレクトリに加えて、そのディレクトリ内のすべてのディレクトリとファイルを削除します。ディレクトリツリーを削除するときに使用します。
「/Q」:/S を指定してディレクトリ ツリーを削除するときに、確認のメッセージを表示しません。(QUIET モード)
「copy」1つまたは複数のファイルを別の場所にコピーします。
COPY [スイッチ] 送り側[/A | /B] [受け側[/A | /B]]
[送り側] コピーするファイル(複数可)を指定
[受け側] 新しいファイルのディレクトリ又はファイル名(複数可)を指定
「/A」:ASCII テキスト ファイルとして扱う。
「/B」:バイナリ ファイルとして扱う。
「/D」:受け側のファイルが暗号化が解除されて作成されるようにする。
「/V」:新しいファイルが正しく書き込まれたか検査。
「/N」:MS-DOS 形式以外の名前のファイルをコピーするときに、利用可能ならば短いファイル名を使用。
「/Y」:受け側の既存のファイルを上書きする前に確認のメッセージを表示しない。
「/-Y」:受け側の既存のファイルを上書きする前に確認のメッセージを表示。
「/Z」:ネットワーク ファイルを再起動可能モードでコピー。
「/L」:送り側がシンボリックリンクの場合、送り側リンクが指し示す実際のファイルではなく、リンクをターゲットにコピー。
「ren」「rename」ファイル(複数可)の名前を変更します。
REN [ドライブ:][パス]ファイル名1 ファイル名2
(注)ファイル名2 には新しいドライブもパスも指定できない
「move」ファイルを移動およびファイルとディレクトリ名を変更します。
【複数のファイルを移動】
MOVE [/Y | /-Y] [ドライブ:][パス]ファイル名1[,...] 受け側
【ディレクトリ名を変更】
MOVE [/Y | /-Y] [ドライブ:][パス]ディレクトリ名1 ディレクトリ名2
「/Y」:移動先の既存のファイルを上書きする前に確認のメッセージを表示しない。
「/-Y」:移動先の既存のファイルを上書きする前に確認のメッセージを表示。
「del」「erase」ファイル(複数可)を削除します。
DEL [/P] [/F] [/S] [/Q] [/A[[:]属性]] 名前
[名前] ファイルまたはディレクトリ(複数可)の一覧を指定
「/P」:各ファイルを削除する前に確認のメッセージを表示。
「/F」:読み取り専用ファイルを強制的に削除。
「/S」:指定されたファイルをすべてのサブディレクトリから削除。
「/Q」:ワイルドカードを使用して一括削除するときに、確認のメッセージを表示しない。(QUIET モード)
「/A」:属性により削除するファイルを選択。(属性:「R/S/H/A/I/L/-」あり)

「ファイル関連のコマンドプロンプト」の実習操作

  • 「help」コマンドで、各種コマンドの使い方を表示
    「コマンド」のhelpの操作
    コマンドの詳細ヘルプの表示は、『help コマンド』を入力(copyコマンドのhelp操作例)
    copyコマンドのhelp操作例
  • 「cd」コマンドで、現在のディレクトリを変更
    『/d』を付加するとドライブの変更ができます。また「/」と「¥」の区別なし、大文字、小文字の区別なし。
    (例)『cd C:/WEBserver』→『cd /d d:』→『cd /d c:¥WEBserver』を入力
    「cd」コマンドの操作例
  • 「dir」コマンドで、ディレクトリ中のファイルとサブディレクトリを一覧表示
    「dir」コマンドの操作例
    『dir /s /p』を入力して、1ページ画面ごとにストップし、サブディレクトリ・ファイルを表示
    「dir /s /p」コマンドの操作例
  • 「md」コマンド
    「CD」コマンドで「user」フォルダへ移動して、ディレクトリ「data」「img」「sample」3個を作成して、「DIR」コマンドで確認。
    →「md data & md img & md sample & dir」を入力。
    「md」コマンドの操作例
  • 「rd」コマンド
    作成した「sample」ディレクトリを削除して、「DIR」コマンドで確認。→「rd sample」を入力。
    「rd sample」コマンドの操作例
  • 「copy」コマンド
    「user」フォルダにある「sample_document.txt」ファイルをコピーして、「data」フォルダにペーストして、「DIR」コマンドで確認。
    →「copy sample_document.txt data」を入力。
    「copy」コマンドの操作例
    (注)ファイルをコンソール「con」に出力する場合は、「copy xxx.txt con」コマンド。
  • 「ren」コマンド
    「data」フォルダにコピーしたファイル「sample_document.txt」を「new_document.txt」にリネームして、「DIR」コマンドで確認。
    →「ren data¥sample_document.txt new_document.txt」を入力。
    「ren」コマンドの操作例
  • 「move」コマンド
    リネームした「new_document.txt」ファイルを「img」フォルダにムーブして、「img」「data」フォルダとも有り無しを「DIR」コマンドで確認。
    →「move data¥new_document.txt img」を入力。
    「move」コマンドの操作例
  • 「del」コマンド
    「img」フォルダにムーブした「new_document.txt」ファイルを削除して、「DIR」コマンドで確認。
    →「del img¥new_document.txt」を入力。
    「del」コマンドの操作例
  • バッチファイルのコマンド処理は、
    実行したいコマンドをまとめてファイルに書き込んでおき(拡張子を『bat』で保存)、そのファイルをコマンドとして実行させる方法で、スペース区切りでその後にパラメータ入力付加も可能です。
    前述の「ファイルのコード変換コマンド」に、汎用的に利用できるように「入力ファイル名」と「出力ファイル名」のパラメータ入力して実行させるバッチファイルを作成します。→「file_convert.bat」(バッチファイルのコマンド内容は、ダウンロードファイルを参照下さい)
    file_convert.bat test_utf8.txt out_sjis.txt」のコマンド入力になります。ここでの入力ファイルのパラメータは「test_utf8.txt」で出力ファイルのパラメータは「out_sjis.txt」です。
    コード変換コマンドの入力ファイル(UTF-8)『test_utf8.zip』のダウンロード
    ファイルのコード変換のバッチファイル『file_convert.zip』のダウンロード

バッチファイル作成・操作の練習課題「xcopy」

  • 「xcopy」コマンドは、「copy」コマンドではできない、サブディレクトリを含めたディレクトリ構造とファイルの一括コピーができます。「xcopy」コマンドリファレンスは、「http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc773364%28v=ws.10%29.aspx」を参照下さい。
  • 「xcopy」を利用して、入力フォルダと出力フォルダをパラメータとし、入力パラメータないときエラー表示する『バッチファイル』(xcopy_command.bat)を作成して、操作練習をしましょう。

「xcopy」バッチファイル作成と操作の解答例
『xcopy_command.zip』のダウンロード
「xcopy」のバッチファイルとコマンド操作例
(Video表示:4分13秒)

コマンドプロンプト補足説明

コマンドのリファレンス

参考資料の表示

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